わかやま地域連携推進プラットフォームシンポジウムを開催しました。

わかやま地域連携推進プラットフォームでは2025年11月18日、県内の地方自治体、地元産業界、高等教育機関が連携・協力し、地域の課題解決に向け、互いの知見を共有しながら今後の方向性を考えるシンポジウムを開催しました。

当日は、経済・産業団体、地方公共団体、高等教育機関関係者など約90人が集まり、和歌山の地域課題、今後の取組について考えました。

第1部では、文部科学省高等教育局大学振興課地域大学振興室の石川雅史室長に、「地域大学振興の取組の方向性とわかやま地域連携推進プラットフォームへの期待」と題して基調講演を行っていただきました。

講演では、「地域連携プラットフォーム」をはじめとする協議体の実質化や、地域における大学間連携の強化などにより、地域の高等教育へのアクセス確保を図る施策について説明がありました。

そのほか、愛媛大学紙産業イノベーションセンター、市役所や地域おこし協力隊、ゼミ活動を通じた地域での学び、兵庫県洲本市の域学連携事業等の事例を紹介いただきました。

また、わかやま地域連携推進プラットフォームへは、これからの和歌山を支えていく取り組み・テーマについて、これからどのように進んでいきたいか、各業界から意見を出し合い、目標を共有しながら、和歌山らしい連携を考えてもらいたいとエールをいただきました。

第2部のパネルディスカッションでは、わかやま地域連携推進プラットフォーム構成団体を代表し、友井泰範和歌山県副知事、三浦源吾和歌山県市長会会長、竹田純久和歌山県商工会議所連合会会長をパネリストに迎え、当プラットフォームの本山貢会長がモデレーターとして意見を交わしました。

冒頭、本山会長がプラットフォーム設立の背景などについて説明した後、パネリストからはそれぞれプラットフォームや高等教育機関に期待することについてコメントをいただきました。

いずれのパネリストからも、人口減少・少子高齢化にともなう学生の県内定着が喫緊の課題であると意見がある中、友井副知事からは「具体の連携プロジェクトを生み出していけるかが鍵。課題は出発地点であり、それぞれがホンネを語り合える信頼関係の構築が重要」とお話しいただきました。

三浦和歌山県市長会会長からは「県内の自治体には困りごとがたくさんある。その困りごとを11の高等教育機関の先生や学生と一緒に解決していければうれしいことはない」との言葉をいただきました。

竹田和歌山県商工会議所連合会会長からは「産学がより緊密に話ができる場としてプラットフォームには期待している。産業界も人材確保が叫ばれているが、学生生活の中で、和歌山の産業にどれだけ接する機会が作れるかが大事。また先生方には、地場産業について知ってもらい密着して連携できれば」とご意見をいただきました。

石川室長からは「高等教育機関、経済・産業界、自治体をつなぐコーディネーターが重要。さまざまな経験を持つコーディネーターが各業界をうまくマッチさせながら、いろんな取り組みや連携強化につながっていくことが増えるとを期待している」との応援コメントをいただきました。

<わかやま地域連携推進プラットフォームシンポジウム>
日時:2025年11月18日(火)14時30分〜16時
会場:和歌山大学松下会館大ホール(和歌山市西高松1-7-20)
プログラム:
●第1部 基調講演
「地域大学振興の取組の方向性とわかやま地域連携推進プラットフォームへの期待」
 文部科学省高等教育局大学振興課地域大学振興室室長 石川雅史
●第2部 パネルディスカッション
 テーマ「わかやま地域連携推進プラットフォームへの期待」
 パネリスト:文部科学省高等教育局大学振興課地域大学振興室室長 石川雅史
       和歌山県副知事 友井泰範
       和歌山県市長会会長(御坊市長) 三浦源吾
       和歌山県商工会議所連合会会長 竹田純久
 モデレーター:わかやま地域連携推進プラットフォーム会長(和歌山大学学長) 本山貢